訪問看護

訪問看護師の仕事について

訪問看護の仕事とは

 病気や障害のある人が住み慣れた地域や家庭で、本人や家族の希望に沿って、自宅で療養生活を送れるように、看護師などが訪問し、ケアをする仕事です。
 

訪問看護の仕事

1.  療養されている方

  • 体温・脈拍・血圧などのチェック
  • 健康状態の観察や療養指導
  • 身体の清潔保持・栄養管理
  • 医療器具の管理
  • 呼吸ケア
  • 緩和ケア
  • 地域の施設や機関と連携して、福祉サービスが利用できるように連絡

2.  家族への支援として

  • 薬の説明や介護指導
  • 床ずれの予防、手当やリハビリ
  • 家族の話を聴く

訪問看護ステーションとは

 在宅で療養生活する人を支援する看護師をまとめている組織が、訪問看護ステーションです。訪問看護の依頼があった利用者さんのもとへ、看護師を派遣します。都道府県知事の指定を受け、訪問看護を専門に行う事業所です。
 
 

~ 訪問看護で心がけること ~
その人がその人らしい生活を、自宅で送ることができるように

 
 その人がその人らしくというのは、利用者さん本人もありますが、まわりには家があって家族がいて、親戚もいて、今までの趣味や今やりたいことへの思い、全部含めてです。この利用者さんは何を望んでいるか、家族のここが大変だからここをフォローしてほしいというところまで見ていかないといけない。訪問看護は、毎日のこと。そこを見ていかないといけないのです。

[8:30]
出 勤

おはようございます。一日がはじまります。

  • 本日訪問予定の確認と訪問する利用者さまの情報収集をします。
  • メールやファックスなどの確認をします。
[8:40]
訪問看護師全員で申し送り
  • 前日の訪問内容、緊急対応、連絡事項等の申し送りをします。
  • 本日の訪問の調整、サービス担当者会議や研修他の予定を調整します。
[8:50]
訪問の準備

訪問に必要な物品の準備をします。

  • 訪問バッグの点検(血圧計・聴診器・体温計ほか)。
  • 記録用紙や筆記用具も忘れずにもっていきます。
  • 点滴、褥瘡処置のための物品や入浴介助のための準備など訪問看護の内容によって準備するものはかわります。
[9:00]
訪問へ出発

「いってきます」

  • 自動車での訪問がほとんどですが、自転車や徒歩などでもでかけます。
[9:30]
1件目の訪問

「おはようございます。お元気でしたか?」

  • 訪問先の玄関では、まず、靴をそろえることから。
  • まずは体調チェック(血圧測定や呼吸音の確認他)。
  • 利用者さんだけでなくご家族のお話もうかがいます。
  • 訪問のお宅での手洗いとうがいも忘れません。
[11:00]
2件目の訪問
  • 1週間に1回の入浴の日です。入浴後のバイタルチェックもおこないます。
  • 今日は、入浴後に爪切りをしました。
[12:30]
昼 食
  • 手洗いとうがいをして、午前中に使った物品の片づけをします。
  • 仲間と一緒に休憩します。ここも、大事な情報交換の場です。
  • 午後の訪問する利用者の情報収集と物品の準備をします。
[13:30]
午後の訪問へ出発

「いってきます」

[14:00]
3件目の訪問
  • まずは、訪問のお宅での手洗いとうがいです。
  • 在宅酸素をしている利用者さんです。
  • まずは体調チェック(血圧測定や呼吸音そして酸素飽和度も確認)。
  • 酸素カニューラや酸素濃縮装置などの確認もおこないます。
  • 発熱で元気なし。主治医に連絡して、情報提供したところ入院となりました。
[15:30]
4件目の訪問
  • 利用者さん宅でのサービス担当者会議です。ケアマネージャーとヘルパーやPTもそろって利用者さんを囲んで話し合いします。もちろんご家族も参加されます。
[16:30]
ステーションへ
  • 手洗いとうがいをして、午後に使った物品の片づけをします。
  • 訪問している間に入った連絡を確認し、関係機関や主治医と連絡をとります。
  • 訪問の記録をします。
  • 変化があった利用者について、管理者や夜間の当番(※)に情報提供します。
  • 翌日の訪問予定を確認します。
[17:15]
退 社

今日の仕事は終了しました。「お疲れさまでした」
※24時間対応のステーションもあります。
※当番制で携帯電話を持ち帰り、緊急呼び出しに対応している施設もあります。

訪問看護師になるには

一般的に、「病院での勤務経験が3年以上必要」と言われていますが、ここ数年、それを満たしていなくても、 新卒看護師であっても働くことができる訪問看護ステーションもありますし、働きながら研修を実施することが可能な訪問看護ステーションもあります。公益社団法人石川県看護協会では毎年「訪問看護師養成講習会」や「訪問看護推進研修」等様々な研修会を開催しています。平成26年度からは、e-ラーニングを利用した「訪問看護基礎研修」の開催を予定しています。

訪問看護を一緒にしませんか?

訪問看護は看護師にとって、魅力いっぱいの仕事です。
訪問看護には、病院とは違う看護があります。患者さんの暮らしがあり、看護師はそれを尊重して働きます。病院では見えづらかった患者さんの個性も見えてきます。訪問看護ではその人の暮らしを受け入れ、人格を尊重して関わる「全人的看護」を実践するチャンスがあります。 看護師を必要としている人は地域に大勢います。さあ、あなたも訪問看護への一歩を踏み出してみませんか。
訪問看護ステーションで働いてみたい方…以下の相談窓口にご連絡ください。
 

お問い合わせ

石川県ナースセンター(公益社団法人石川県看護協会内)

〒920-0931 金沢市兼六元町3番69号
TEL:076-225-7771
月曜日~金曜日 9:00 ~ 16:00(祝日、年末年始を除く)

 

看護職向けパンフレット